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「若者の貧困」この問題が現在多くのテレビ番組やニュースで取り上げられることが増えてきました。

貧困問題と聞くと本人の責任じゃない?勉強をあまりしなかったとか?と私たちは本人の努力不足だと捉えるかもしれません。
しかし、それは本当に本人のみの問題なのでしょうか?

「若者の貧困」それってほんとに本人の努力不足?

by 松川 茜

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松川 茜

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そもそも貧困とはどのような状態を指すのでしょうか?

UNDP(国連開発計画)では貧困を「教育、仕事、食料、保険医療、飲料水、住居、エネルギーなど最も基本的な物・サービスを手に入れられない状態のこと」と定義しています。

この様に、人として最低限の生活が満たされていない状況を「絶対的貧困」といい、居住する国や地域の水準と比べると比較的貧しい状態とされるのが「相対的貧困」といいます。
日本における貧困はこの「相対的貧困」にあたり、その率は6人~7人に1人と経済大国の中でも特に高いとされています。

 

1990年にバブル崩壊後、日本企業は勢いをなくして終身雇用も年功序列の維持もできなくなりました。日本経済はピークを終え下り坂へ落ちていくことになるのです。1990年後半になるとさらに日本経済下落のスピードは加速し就職が非常に厳しい状態となります。これが「就職氷河期」と言われる時代です。

 

現在の引きこもりは40代50代となって高齢化し、世間では「子供部屋おじさん」と揶揄されていますが彼らが20代の頃は1990年後半の就職氷河期と一致します。
結局彼らも時代の波にのまれ仕事をうまく見つけられず引きこもりとなり時間が過ぎていったのでしょう。

2000年以降も若年層には厳しい時代が続きます。小泉政権で非正規雇用が拡大されたことで若者の雇用は不安定になり、非正規労働者の多くは低賃金でリストラの危機に直面しながら働くことを余儀なくされました。

そして現在のコロナ渦であぶり出されたのが、弱い立場の人から犠牲になるということです。非正規雇用のシングルマザーやアルバイトの学生からシフトを削られたり派遣切りにあっているのが実情です。

個人の能力以外の理由で、政治や時代によって貧困に落ちることは当たり前に起きている事実なのです。

 

若者の貧困には現在広がりつつある教育格差も大きな影響を及ぼします。教育格差とは、「生まれ育った環境によって受けられる教育に格差が生まれること」を指します。

 

両親や祖父母に障害や病気があり、若いころから介護や家事を担う「ヤングケアラー」も現代問題視されています。彼らは能力があったとしても自分に使える時間やお金がなく、進学をあきらめるケースもあるでしょう。そして、教育の格差は子どものときだけでなく、大人になってからも様々な問題が発生してきます。

 

現在の日本では大学の授業料は非常に高額のため、大学生のおよそ二人に一人が奨学金を受けています。
裕福でない家庭に生まれることで大学の学費が払えず進学をあきらめたり、奨学金を借りても社会に出たときに何百万の借金がある、こういった状況が今の若者の現状なのです。

 

せめて学びの機会は平等に与えられてもよいのではないでしょうか?今話題となっていますが大学の無償化が実現することを願います。

そして正社員として就職できたとしても安心ではありません。長時間労働で体や心を壊して働けなったり、最悪の場合自殺や過労死といった問題に繋がります。一度心身を病むとそこから回復するのも時間がかかり、経済的な問題も降りかかってきます。

 

若者の貧困は、税収の減少や少子化だけでなく、若者の将来への希望やチャレンジ精神を奪い、企業も社会も衰退していくことへとつながっていくのです。

 

誰もが「"普通"に働ける社会」になることを願っています。

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