一言モノモーション
最近、『多様性の尊重』という言葉をよく耳にします。
世界には、沢山の価値観や意見があり、民族や宗教、文化といった違いも存在します。
それらを尊重し、認め合いながら社会を構成していかなければなりません。
そのような社会をつくるうえで大切にしたいことをまとめました。
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近年、『多様性の尊重』という言葉を社会で良く聞くようになりました。
オックスフォード英語辞典によると、多様性は『互いに非常に異なる多くの人や物の集まり』と定義されています。己の意見をしっかりと有した人々が問題をその都度話し合い、解決策を導いていく。多様性の尊重という言葉からは、そんな理想的な社会を想像します。
私は、そのような社会には『独立した意思を持つ個人』の存在が必要不可欠だと考えています。自己の意見や意思をしっかりと持った上で、他者の異なる意見を認め、受け入れられる能力を持つ人間が、多様性を尊重する社会には求められていると思います。
◆日本人の問題点
一方で、現代の日本人はものごとを『自分の頭で考える』ことが苦手だと感じます。インフルエンサーのような影響力のある人が良いと言ったら「良いもの」になり、ニュースでコメンテーターが正しいと言ったことが、みんなにとって「正しいこと」とされる風潮があります。
物事をより良い方向に導いてくれる人が存在することは、適切な判断をするために良いことだと思います。しかし、過度に判断を人に委ねてしまう状況は、『自己主張』という視点から考えてみても人間として大事な能力を失いつつある気がしてなりません。多様性が尊重される社会を前に、物事を考える姿勢を国民一人一人が意識して正す必要があるのではないでしょうか。
そこで、「物事を判断する時に意識して欲しいこと」を知識、社会環境、精神面の3つの観点で考えまとめました。
【知識】科学的な思考を養う必要性
「相手に判断を委ねてしまう」そのような人が増えた背景には、物事を論理的に、批判的に捉える科学的な思考ができないことが関係あるのではないでしょうか。
それらは、理科の教育を嫌煙する人が多いことや「詰め込み教育」といった予め答えが用意された問題ばかりを解決し、先生など、上に立つ人が常に正しさを提示してくれるという義務教育の性質が生み出していると考えています。一方で、理科の教育をしっかりと実施することで論理的であり、物事を多角的な視点から考える批判的な思考力が養われていきます。例えば、論理的な思考で分析することは、課題発見の能力を高め、批判的な思考で多角的に考えることは問題発見に繋がると考えられます。
科学的な思考を用いて、ものごとの良い面と悪い面を理解した上で情報を吟味し、自分なりの答えを出せるように日々トレーニングする必要があると考えています。
【社会環境】事なかれ主義な現実と好き放題言えるネットをどう捉えるか
今の社会は、リアルな現実社会とSNS上でのバーチャルな空間に二分されているように感じます。現実社会では、波風を立ててまで現状を変えることを望まず、事なかれ主義的な人が多い中、SNSでは匿名で不平不満をあらわにする、そんな状況をよく目にします。私たちは、意識しないうちに現実の顔とバーチャルの顔のふたつを持ち使い分けるようになったのかもしれません。
一見、SNSで不満を漏らす人々は、意見を世界に主張して現状を変える努力をしているようにも見えます。しかし、ネットに文字を綴るだけで社会を変えることは大変難しいです。私は、ネット上で不平不満を公開できる過程を、自己主張ができていると錯覚しているだけなのではないかと感じています。
また、SNS上では、そのシステムの特性上から類似した意見が集まる仕組みになっているため、反対意見に出会う努力をしなければいけません。もし出会ったとしても、自分の意見に共感してくれる仲間のコミュニティーが絶対的に正しい存在に思えて、反対意見と対立してしまうことも少なくはありません。
以上のようなSNSが作り出したバーチャルな社会環境も、自分の頭で考えることを阻害する要因として現実社会に影響を及ぼしていると感じます。SNS上で主張するだけでなく、目の前にいる人に自分の口で意見を述べる努力や反対意見を受け入れる心の寛容さが必要ではないでしょうか。
【精神】異なる他者を受け入れるために、自分軸を持つ
以上のような、科学的な思考や身を置いている社会を俯瞰してどのような社会環境で主張しているのかを意識することは、物事を判断するために身に付けてほしい知恵です。
ですが、一番大切にしてほしいことは『他者を愛する心を持つこと』です。私は、愛する心は人を受け入れ、認め合うことだと考えています。どんなに見た目や文化、主張が異なる他者であっても、話を聞きどう折り合いをつけるべきかを話し合っていくべきではないでしょうか。
他者を受け入れるためには、しっかりとした自分の軸として判断基準を持つことが必要だと考えています。自己を成長させるために、多くの他者と関わり、精神面を強くしていく必要があると感じます。
最後に
以上のように、多様性を尊重したより良い社会を構築するためには、独立した意思を持つ個人の存在が必要になります。
独立した意思を持つ個人は、科学的な思考力を持ち、今の社会環境を俯瞰し理解した上で意見を考えることができる、そして、個人が自分軸を持ち、他者を受け入れ、認め合うことができる精神を備えていることが理想的ではないでしょうか。
あなたも今の自分自身を見つめなおしてみることからはじめてみませんか?
いきなり社会に対して大きな行動をしなくても、身近な人間関係やコミュニティーの中で、自分事として意見を述べ、他者を受け入れ認め合って欲しいなと思います。
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